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  • 2020.01.13 Monday

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    変わり目・節目・終わりと始まり

    • 2020.01.13 Monday
    • 15:45
    百聞は一見にしかずと言うか、何というか。
    色々な事が今回現地へ足を運んでみてわかりました。
    うん、やっぱり行ってよかったなぁと。

    もしかしたら今まで長年フィギュアスケートを支えてきたファンの方々の目線とは少しずれてしまうかもしれないけれど、それも私の真実ではあるのでそのまま記していこうと思う。

    アイスエクスプロージョン2020、1月11日の夜の部に行ってきましたー。
    しかし今回私初めてやらかしました。はじめてのチケット忘れを…!
    諸事情で前々日から都内におったのだけれども、着いた日の夜にはぁー疲れた〜、と一服して落ち着いたら…あれ?あ?あ!?チケット!!!!ってなりました(馬鹿)
    一瞬の躊躇いの後、息子にお土産と引き換えに速達で送ってもらうようお願い。
    無事当日午前中にチケットを手に出来ました(笑)。
    ほんまありがとう、息子。

    出だしからワタワタしてしまいまして、しかも新横浜自体初めて降り立つのに、新横浜スケートセンターがどっち口にあるのかすらあまり調べもせず、行けばわかんじゃね的なノリで行ったらあんまり標識的な案内も無かったので、軽く迷いましたが、なんとか10分前にはお席に着けました。

    ライブとか観劇とかならばそこそこ回数は行っているのですが、アイスショーと言う形態に正直どのような気持ちで挑めば良いのか、ちょっと定まらぬまま開演。
    あぁちょっと私今乗れてないな、と感じながらでした。
    これはいつぞやのエントリーでも書いた記憶がありますが、ライブやらなんやらでどうしても自分と演者の波長が合わない時があって、どうしてもしっくりこなかったりしてしまうのはやる側見る側どちらの責任でも無い、と言うような事でしたけど、それが起こってるなと分かりました。
    それは残念な事ではあるんですけど、生きている人間同士の事ですから致し方ないし、熱くなれない分見えるところもあるわけで、無理せず見させてもらおうと序盤で決めました。
    こういう時ジタバタすると余計にダメになりますからね。

    お一人お一人のプログラムについて書き記したい所ではありますが、取り分け印象に残ったものについて。
    哉中ちゃんのソロ。
    あの、今までのクリスさんとの演技でも感じた事があったけど、演じている最中に自分の周りに色を付けられるというか、まさに色気なんでしょうけども、でもそのいわゆる官能的とは違うもののように思えて。
    今回のfeelin' goodも下手をすればお色気トゥーマッチになりそうなのに、身体の動きは優雅で柔らかなのにどこかに強さを感じるせいで、甘ったるくなくて素敵でした。
    だけど大輔出てくると色気メーター振り切れるのが面白かったです。
    あの曲で1曲まるごと一緒に滑られたら、ちょっと危険すぎる気がします(笑)

    ケイトリンちゃんとポジェさんwith宮本笑里さんのTime to say goodbye。
    密かにずーっと生で見たかったお二人で、今回拝見できて本当に嬉しかったですし、このコラボ自体とても好きです。
    なんだろうな、このお二人って滑ってる時に間に流れている空気がめちゃくちゃ澄んでるような気がして。
    純度が高いみたいな、アルプスの空気みたいな。
    その透明感と宮本笑里さんのバイオリンとの調和が素晴らしくて、この日初のスタオベでした。
    あの、全く技の名前は分かりませんが、途中でポジェさんがケイトリンちゃんに身体の預けてイーグルするみたいな所があったかと思うのですが、その時のえげつない脚の長さに惚れ惚れ通り越して呆れました。
    なんじゃ、あのイケメン。
    同じ人間というカテゴリーに属するのを放棄したくなるスタイルですね。

    あとバルデさん。
    もうバルデさんと大輔は二人でずっと踊ってて下さい。
    そしてそれを見せて下さい、どうかお願いします。

    そしてもしかしたら個人的には一番心が動いたかもしれないのが、パントンさんのお二人でした。
    なんじゃろ、あの優しさと美しさとしか存在しない、だからこそほんのり儚い最期の夢みたいなのは。
    私があの世に行くときはあのお二人がやって来てくれたら、未練なくこの世をされそうだなと思うほど、慈しみを感じました。
    思わずじわっと来てしまった。
    優しいって同時に少し哀しいんですよね。

    そして、はい、本題(?)に入ります。
    完全なるホームでの高橋大輔を初めて生で見たわけですが、私の頭の中にはなぜか「覇王」の文字が出てきました。
    座長だからとか、主役だからとかではなく、この人は否が応でも中心に据えられる運命にあるような、北極星のような。
    スター選手揃いですから正直華なんかみんなある。
    それぞれにタイプは違えど人の目を惹きつけるものを持っているスケーターばかりの中で、馴染んではいるのに明らかに違う、と言うのが本拠地で見ると尚更感じました。
    氷の上の高橋大輔は覇王です。

    あのPhoenixコラボの時の貫禄ったら!
    もちろん他のスケーターの皆さんもカッコいいんですけど、なんであのスピード感の中で腕のしなり一つ、髪の動き一つが簡略化されずに見ているものに届くのか、さっぱり分からない。
    体力が残ってる状態でのステップね、あれだけでエクスプロージョンですよね。
    あんまり凄すぎるんで、笑いながらスタオベしましたもんね。

    そしてwelcome to ice danceの美女と野獣。
    私はお二人で滑るのを見る前からワクワクと楽しみしかなかったカップル結成ですが、今回初めて目にしてそれは確信へと変わりました。
    何様発言は許して頂きたいんですが、あくまでも個人的感想としては二人で滑る時の空気感が既に本質の所で合っているというか、大輔だけのでもない哉中ちゃんだけのでもない二人で一つの空気が出来ている気がするんです。
    ケミストリー的なものがもう起きてはる、と思って。
    そしてメリル様とタニス様の二代美女にお世話焼かれて、哉中ちゃんと言う美女の所へ向かう大輔…君幸せ者過ぎんか…
    振付してくれたチャーリーさんも優し過ぎんか…
    みんな大輔に優し過ぎて、でもその気持ちもなぜかとても良く分かるので、ンフッと思いました。
    かな大の二人を見ながら、そうだよな、私はこの二人に応援してるよって言いたくてここに来たんだよな、と思い出して、その気持ちを存分に込めて目一杯拍手を送りました。
    その拍手を送れただけで、私はあの日見に行った意味がありました。
    本当に絶対素敵なプロを見せてくれるカップルになるって、心から信じている。


    今年の夏以降?に見られるのかな?二人のプログラム心待ちにしています。

    (✳)
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    両手いっぱいの四季の花を貴方へ

    • 2019.12.22 Sunday
    • 22:50
    つい先程、今年の全日本フィギュアが終わった。
    男女シングル優勝者の紀平さんと宇野くんには本当に申し訳ないのだけれども、今の私は高橋大輔が長い長いシングルの競技生活を締めくくれたことに対しての安堵と、何とも言えない充足感にも似た優しい喜びのことしか心にありません。
    未来あるお二方にはその健闘を心から讃え、またこれからの競技生活がより実りあるものであるようお祈りしています。

    実のところ諸事情でSPはリアルタイムで見ることが出来なかった。
    でも何となく今の私にはその方がいいだろうとも思っていて。
    内向き、と言うのとも違うのだけれども、今は世の中にしっかりと参加すると言うよりも少し流れを感じつつも川を隔てた辺りで自分と対峙しているような心持ちなので。
    私の時間の中で拝見する方が良かろうと思ったし、実際それで良かったなと思う。

    とは言いつつ先にネットで順位なんかは目にしてしまい、おう、もしかして私が思うよりコンディションが良くなかったのか、などと一抹の不安も覚えつつ見たのだけれど。
    全然だった。
    寧ろ今までショーで2回披露されたPHOENIXよりも、私にとって一番の不死鳥さんでした。
    ヘロヘロだったし、プログラムは彼を全然助けてくれないし、曲は襲ってくるし、それでも諦めず土俵際で必死に闘う高橋大輔は、ボロボロだけどこの上なくかっこよかった。
    そしてショートの最中、今までの彼の演技で感じた事のない感覚に陥った。
    数々の演技で彼が観客を自分の渦の中へ引きずりこむ瞬間があったし、または彼から発せられる波動が観客の心の中へと容易く入り込み侵食する様子も見てきた。
    でもあのPHOENIXの演技中、何というか観客の方が彼に飛び込むというか、高橋大輔になりにいく、みたいな奇妙な感覚を覚えた。
    それはショートの後、ご本人が話したようにいつもよりも気持ちを外へ出せなかったと言っていたけれど、圧倒的な演技で観客を引き込んだというより、今まで応援してきたファンの方達の「シングル最後の全日本を笑顔で終えてほしい!」という愛というか熱意というか、そういったものが彼に集まっていったのかもしれないな、などと思った。

    そして今日のフリー。
    なんだっていい、どんなだっていい、彼が笑顔で終われれば。
    遠く離れた場所から見ている私に思えるのはそれだけ。
    いつも自分以外の何か、具体的な対象であれ、より大きな次元であれ、身を捧げるような演技を見せてくれた。
    エゴのために滑れる人ではないのだろうし、この全日本だって自分の為と言うよりも今まで絶えず応援してきてくれた人達へのご挨拶に近いものもあるのだろう。
    だからこそ、どんなだって構わない。
    気負いなく見ていたし、西岡アナウンサーのシングル最後のジャンプ!の煽りの後コケたのには吹き出してもしまったし(笑)

    ラストのポーズ、やっぱり上に向けたんだね。
    「I'm Daisuke!」にはしないところも彼らしい。
    終わった瞬間私は無意識にテレビの前で拍手していた。ずーっとずーっと拍手をしていた。
    何でか手を止められず、知らぬ間に視界がぼやけてきていた。
    あれ?と自分でも不思議だった。
    私は彼がシングルからアイスダンスに転向することは楽しみでこそあれ、そこまで選手としてのシングルを終えることに寂しさを覚えてもいなかった。
    どんな形であれどんな場所であれ、高橋大輔のやるパフォーマンスなら期待しかなかった。
    だからこそそこまで思い入れなく全日本も見ていられたし、すっきりと終えて新しい挑戦へと弾みをつけてもらえたらいいな、くらいだったのに。
    キスクラに座っても拍手がやめられず、涙も止まらず、でも何だかとても温かかった。

    バシィッと綺麗に理想の演技が決まったわけでもなく、順位だって彼のキャリアでも珍しい結果だけれど、でもこれ以上ない終わり方を見せてもらえた事に、本当感謝しかない。
    ありがとうしかないのである。

    全日本が始まってからの彼の一連の行動を見ていると、あぁほんと器の大きい人やなと思う。
    しかもそれをあからさまには悟らせないところが、またでっかい人だなと。
    その辺がここ数年で以前よりも格段に広がっている気がします。
    回り道なんてないですよね、誰の人生にも。
    だけどその途上で何を思い、何を学ぶかはその人次第。

    しばらく経ったらまた哉中ちゃんと滑ってほしいプログラムのことなんかを考えてニヤニヤすると思いますけど、少しの間シングル高橋大輔の余韻を噛み締めたいと思います。
    貴方の道は険しかった。でもそれ以上に美しかった。
    シングルお疲れ様でした。あり得ないほどの軌跡を、奇跡をありがとう。
    そしてアイスダンスへの旅立ちに、持ち得るだけの幸運を!



    過去の変え方

    • 2019.10.30 Wednesday
    • 11:02
    『誰も知らない高橋大輔』読了。
    私は元来スポーツというものに縁がなく、また自分も運動の才能というものを母親のお腹の中に置いてきてしまった人間で、所謂アスリートに関しての著作に触れる機会がほとんど無かった。
    なので比較対象の本があるわけではないのだけれども、読み進めるうちになんだかこれは著者・居川大輔さんから高橋大輔へ宛てた長い手紙、思い切ってラブレターと言っても良いかもしれないものに思えてきて、通常のアスリートに関する著書とは趣の違うものなのではないかしら、と思った。

    分かっていた事だけれども、高橋大輔という人は演技以外の時間でも客体を自らに添わせる事が出来るらしい(笑)
    本編についての感想は下記に述べたいと思います。

    ※以下本の内容に触れますので未読の方は読了後にご覧いただければ幸いです。


    続きを読む >>

    希望の轍

    • 2019.09.29 Sunday
    • 16:26
    ※久しぶりでかなりの長文です。


    半年ぶりの更新です。
    本当はこのまま、なんとなくフェイドアウトさせても良いかな…と思っていたこのブログですが。
    あまりに衝撃的過ぎて(笑)、つい書きたくなってしまった。


    高橋大輔、アイスダンス転向!村元哉中と北京五輪目指す「新しい挑戦」


    本題に入る前に、そもそもこのブログ自体私にとって、ほぼほぼ高橋大輔という人から与えられるインスピレーションによって駄文を連ねるというものになっていて。
    もちろん他に心動かされた事を記してはいるけれど、ソチでの彼に衝撃を受けて以降、誰も読むこともなかったこのブログは行き場のない私の衝動の発散の場所になっていた。
    そして何かに取り憑かれたかのように、彼と彼のプログラム、及び私が勝手に感じたものを書き連ねていたけれど、それはもちろん自分の為ではあったのだが、当時(2014年)のネットにおける彼や彼に纏わるものについての、あまりに品のない中傷や偏見に満ちた記事の多さに驚いたからでもあった。

    私ごときが膨大なネットの片隅で、ちまちまと文字を書いたところで何が変わるものでもない事は分かっていた。
    でも私はあのソチのビートルズに、何もかも削ぎ落とした人の魂の美しさに確かに救われた。
    それは息子を赤ん坊の頃、生まれたての人はこんなにも美しいのかと驚き、改めて人というものを信じてみたいと思った時と少し似ていたかもしれない。
    山火事にジョウロで水をかけるようなものかもしれなかった。
    でも私はあの時、何かしら彼に恩返しがしたかったのだ。
    何にも持たない私に出来る唯一の事が、彼の演技がもたらす美しさや豊かさ、それを私なりに綴ることだった。

    2019年の今、当時とは比べものにならないほど彼に対するネガティブな記事は目につかなくなっている。
    それは全てこの5年間、自らの活動(パフォーマンスのみならず、キャスターやコメンテーターなど)を通して、直接的に何の説明をしなくとも彼自身が払拭したものだ。
    そう、何も私の悪あがきなど無くたって良いのは分かっていたんだけど(笑)、愛情とは常に愚かなものだと笑って頂ければ幸いです。

    そして高橋大輔や、もう一つの私の支柱であるTHE YELLOW MONKEYの4人や、他にもたくさんいらっしゃるけど、側から見て過酷であろう道のりを光を宿した瞳で楽しそうに進んでいく方達を見るにつけ、私も変わりたいと思った。
    いつまでも誰かの輝きを待ち焦がれるだけでなく、自らが自らの人生に待ち焦がれたかった。
    ジョウロの役目も終えた様だし、しばらく自分の人生を本当の意味で立て直さなくてはいけないな、と感じて高橋大輔もイエローモンキーもしばらく遠目にしていよう、と決めた2019年初頭でした。

    そうは言ってもお出かけせずに見られるものは見ておりましたがね(笑)
    個人的にあれー?と感じたのは、The Pheonixの振付でシェリル・ムラカミさんの所へ行った密着の時。
    なんか…かっこよくなってない?と思って。
    今更何を、と思われるかもしれませんけども、お顔のお話だけでなくて、誤解を招くかもしれないけども、良い意味でのふてぶてしさと言うか、揺るぎなさのようなものを感じまして。
    多分熊川さん的に言うところの「どうだ、見たいんだろうオレを。じゃあ見せてやるよ」感だと思うんですけれども。

    多分ご本人にはそこまでの自覚はないかもしれませんが、潜在意識での自分に対する信頼が今までとは違うのではないかなぁと、また勝手に推察しています。
    そしてそれはやはり、全くの異文化交流であった氷艶2019が大きく作用しているのだろうな、と思ったりしています。
    今までは自分一人を追い込み、叩きつけ、這い上がり、常人には達せない域にまでフィギュアスケートの世界の深さや可能性を追求してきたような、そんなイメージがあります。
    でも氷艶2017、2019そして2回のLOTFを経て、一つの世界を誰かと作り上げる喜びとその広がりを掴む事が出来たのだろうし、そしてそれが今後彼が具体的にどのようなビジョンを描いているのかは分からないけれど、この5年間での競技以外での経験とこれからのアイスダンスでの競技生活は確実に実となり花となるだろうことは想像に難くない。

    そして今回何より私が感嘆したのは高橋大輔の決断ももちろんだけれど、村元哉中選手の熱意だ。
    普通に考えてキャリアアップを順当に考えるなら、自分より経験豊富な選手や少なくとも同程度の実力の持ち主を選ぶだろうに、彼女自身が高橋大輔にオファーしたと言うところにもう拍手喝采です。
    それは哉中さんの中に確固たる自分の思い描く理想のアイスダンスがあって、それを実現出来るのは高橋大輔とでしかないと感じたからだろうし、だからと言ってあの高橋大輔を今からアイスダンスやりませんか?と誘うのはどれほどの勇気を振り絞っただろうと思うと、彼女の芯の強さに惚れずにはいられない。

    いかに実力者と言えどアイスダンス未経験の高橋大輔を選ぶリスクもあるだろうし、このオファーをした方も受けた方もある意味クレイジーなギャンブラーだし、私はそういう人達が大が100個つくくらい好きです。

    二人ともに華があって艶やかで、一体どんなダンスを見せてくれるのか今から楽しみで仕方ありません。
    私はまだまだ立て直しの最中で、なかなか思うようにはいかないけれど、全くレベルの違う話で恐縮ですが、私も私の人生を楽しむ為に頑張ろうと思えました。

    哉中さんと大輔さんの道のりに幸多からんことを!
    最後までお読み頂いた奇特な方がいらっしゃいましたら、御礼申し上げます。
    ありがとうございます!



    追記
    タイトルの「希望の轍」はサザンオールスターズの曲名からです。
    個人的に特にサザンに思い入れは無い方ですが、この希望の轍は知っているサザンの曲の中で一番好きな曲で。
    ピアノのイントロを聴くだけで、何か幸せな切なさが溢れる様な曲ですが、この記事を書きだした時にふとタイトルが浮かんで、しかも今の高橋大輔と哉中さんに送るにはとても似合う様な気がしました。
    疾走感があって、風になびく髪が光って、その輝きがとてもきれいなのになんでか涙が出るような。
    ああ、そうだ、希望ってそういうものだったなあと思えるような。
    人様のふんどしで申し訳ないのですけれども(笑)、今のお二人にぴったりな言葉だと思って拝借してしまいました。
    やっぱり桑田さんすごいなぁ(笑)

    創造し得る者

    • 2019.03.04 Monday
    • 00:56
    ここしばらく一から生活を立て直すべく、年に似合わずあわあわと覚束無いながらも忙しない毎日。
    正直今は自分の人生に集中せねばいけないので、どんなに素晴らしい人たちがきらきらと輝いていても、横目で見るのが精一杯なのだけれども。
    なのだけれども、ついチラッと見てしまうのが人情というもの。
    様々思うことはありつつも、二点に絞って書き留めておこう。

    まずは何はさておき「氷艶2019」公演決定!!!
    おめでとうございます〜(拍手連打)。
    まずどこから言及するべきか悩むほどの材料てんこ盛り。
    とりあえずベースが源氏物語と言う事で。でも葵上も六条御息所も夕顔もいないのね。
    じゃあ頭中将とは親友ポジションだけ描かれるのかな、じゃあ柏木はいないのねとか、まあありとあらゆる妄想が止まりませんね。
    主なキャストのプロフィールを拝見すると、出てこないキャラクターの要素を取り込んでいるようにも思えて、源氏物語のオマージュ作品みたいになりそうな。
    そして演出家が宮本亜門さん。
    タモリ信者の私は正直ミュージカルと言う分野だけは中々手が出せず、どうしてもこう照れが先行してしまい、面映くてお尻がムズムズしちゃうタイプでして。
    まあタモリさんのせいだけではないですが(笑)。
    なので高名な演出家であることはもちろん存じ上げていますが、大変申し訳ないことに手がけられた舞台を拝見したことはありません。
    ので、全くの未知。しかも平原綾香さんや宝塚出身の柚希礼音さんをキャスティングされると言うことは、生歌どんとこい。
    もちろんダンスも、お芝居も。そして何よりフィギュアスケート。
    無理です。さっぱりどこがどうなるのやら・・・!(期待しかない)
    前回の氷艶は歌舞伎方の悪VSフィギュア方の善と言う構図でしたけれども、今度は人間関係が入り乱れる源氏物語。
    より複雑、より難解。(期待しかない)
    それでもってランビエール氏と高橋大輔の兄弟設定にはガッツポーズが出そうでした。
    Anthemを見て妄想してしまった王子の兄弟が舞台を日本にして叶ってしまった!異母兄弟だけど構いません。
    それだけでも感謝です。

    そしてもう一つは「LOCARI」でのYoji Yamamotoとのコラボ撮影。
    以前の記事で(創造する者)私は高橋大輔と熊川哲也氏・ランビエール氏から受ける有り様の違いについて書いたことがある。
    約3年前の記事だけれど、その時私は前述のお二人に比べ高橋大輔から受ける印象は「創造者」と言うには柔らかすぎる、優しすぎるのではないかと感じていた(ようです)。
    この記事のことは特にずーっと念頭にあったわけでもなく、自分でも忘れていたのだけれども「Beyond the Border」と銘打たれたカラー写真の方を見た時、明らかに何かこれまでの彼とは違う明確な意志のようなものを感じた。
    繊細な鋭さと言うよりは錬成された鉄のような、何か強いもの。
    それからふと前に書いた記事のことを思い出して、ああ、また変容(メタモルフォーゼ)が一つ完成したのかなあと勝手に推察した。
    特に横目で陽の光を見やる眼差しの写真はそれを強く感じた。
    もちろん衣装の効果、カメラマンやヘアメイクの方々のお仕事の効果も多分にある事は重々承知だが、やはり無いものは出てこないのじゃないかなと。

    私が彼を(本当の意味で)見るようになってから日が浅いし、過去のことについては残っている画像や資料で確認しただけだけれど、なんと言うか、本当に何度でも脱皮していくような、それもちゃんと血肉にして変容していくのが分かる。
    それが遠くで見ている誰かにもきちんと「分かる」というのがすごい、と思う。

    しかし私は間違いなく「高橋大輔のファン」だけれど、ほんと助かってるなと思うのは、ビジュアル的に私の個人的タイプから離れてくれていることだ。
    いや、彼がそのビジュアルにおいても「好みかどうかは抜きにしても誰もが認めるイケメン」なのは全く異論はないし、両手を上げて賛成する。
    でもタイプから離れてくれている、と言う事実は表現を鑑賞するにあたり本当にありがたい。
    アレのここはアレだけどでもこの時の顔が、とか思わなくて良いからである。
    イエローモンキーでは無理なことで(笑)、その為に変な葛藤に陥ることもあるのだけれども、高橋大輔と向き合う時はまっさらな気持ちで迎える。
    ほんと大事なポイントであって、何から何まで彼の存在は出来過ぎである。

    伸びやかな若きカモメ、その美しさ

    • 2019.02.10 Sunday
    • 12:27
    高橋大輔によっていつのまにか引き込まれたフィギュアスケート、と言うもの。
    がっぷり四つに組んでいる訳ではないのだけども、「フィギュア」と言う単語が耳に入るとつい振り向いたり(あ、お人形さんの方ねとか)してしまう程にはなってしまってはいる。

    そしてあれ程大輔大輔と言っている私が、今何度も見ているのが坂本花織ちゃんである。
    特に今季のフリーThe Pianoの素晴らしさと言ったら!
    花織ちゃんとリショーさんに特大のブーケを差し上げたい程だ。

    花織ちゃんはそのままでもとても可愛らしく愛らしい女の子だけれども、氷の上の彼女は美しさも存在も大きさも陸上の5割増される様に見える。
    何か少し神聖な感じさえするその美しさに、つい目を奪われる。
    特にThe Pianoはそれが顕著だ。

    昨シーズンのアメリも好きなプログラムだったけれど、何というか昨年の花織ちゃんにジャストフィットする様な、本当に旬を上手いこと切り取ったみたいな感じもして、リショーさんという人のセンスすごいなぁ〜と思っていたんだけれども。(勿論それを滑りきった花織ちゃんは言わずもがなだけど)
    しかしながら今シーズンのプログラムを見た時、花織ちゃんの進化というか深化にちょっと驚いた。
    一年足らずの期間で、簡単に言ってしまえば大人びたと言えるけれど、ちゃんと陰影のある女性の表現を感じたのだ。

    同じ経験をしたとしても、そこから何を学び感じ取るかはその人次第だ。
    彼女は飛躍した昨シーズンで得たものを、自身で思うよりも遥かに深く吸収しているように思う。
    そして改めて高橋大輔が言った「若手が世界を知る機会」という事の重みが、ボディーブローの様に沁みてくる。
    ほんまやなぁ、と。

    見ていて彼女はとても音楽を受け入れるのが上手いなぁと思う。
    側から見ていて感ずるのは、多くの女子選手は、そのー、表現がアピールになる事が多いなーと。
    いわゆる「女優」タイプと言うか、確かに闘争心と表現の折合いを付けると、見せつける強さに傾きがちなのかもしらんとは思うけど。
    勿論そう言うドヤ感が似合う場合は個性になろうし、そこが好きと言う人もおるだろう。
    対して坂本花織ちゃんの場合、音楽を受け入れて話を聞いてやる、みたいな器を感じる。言うなれば「役者」タイプと言うか。
    なりきる、と言うのとも違って音楽の言いたい事を代弁してあげる様な優しさを私は勝手に感じるのである。
    とてもかっこいいジャンプを跳ぶのに、柔らかさを感じるのはそう言った音に対する繊細さではないのかと思っている。
    花織ちゃんの中にあったその美しさを、リショーさんが更に引き出し磨きをかけたのかなーなんて思ってみる。

    四大陸はご本人的には不本意だろうし、残念だろうけれども、貴女の強さや美しさは少しも損なわれていませんよ。
    ワールドでは是非世界の人に、貴女のその伸びやかで清々しい美しさを見せてあげて下さい。
    ご健闘をお祈りしています。

    …何となく流れで高橋大輔は何タイプなのかを考えてみたけれども、どっちでもない、と言う結論に達した。
    恥ずかしい字面になるけどあの人は「音楽の化身」としか言えないんだよなぁ…。
    書いててすごい中二っぽくてやなんだけど(笑)
    あーもう恥ずかしい。

    一年の終わりにあれこれと

    • 2018.12.31 Monday
    • 14:12
    何となしに気になった事をあれこれ。

    今シーズンの高橋大輔のフリーPale Green Ghostsと、坂本花織ちゃんのフリーThe Piano。両方ともリショーさんの振付という事で、あの、ちょいちょい似通った所があるのが、もしかしてワザとなのかなーなどと思ったりして。
    オープニングの動き方とかもなんだけど、あの腕を輪っかにするやつ。高橋大輔の方が象徴的に多用されていたけれど、坂本花織ちゃんの方にもチラチラと使われていて。
    あと最後のポーズは全く同じだし。(まあこれは実際似たポーズは散見されるけれども)
    何と言うか、この二人の振付は俺やで!的なものを残したかったのかしら、なんて思ったりもした。
    シグネチャーモデルのギターみたいな。
    まあ、あの正直私はがっつりフィギュアにハマっていると言うわけではないので、他にリショーさんが振付をされた方を存じ上げている訳でもないので、何となしに思っただけなんですけどね。

    後、私は今回の全日本を見ていて思ったのは、あれソチの頃は男子3枠をトップ6人で争っていたんではなかったでしたっけ?と言う事でした。
    もちろん4回転の種類や精度が当時と違うと言うのは分かりますけども、高橋大輔が非欧米人として初の五輪メダルを手にした後と、だいぶ違う現象が起きているんだなあと。
    非難でも批判でもなく感想として、申し上げるならば、何をしても破れない壁が立ちはだかるとすると、人は大きな夢を描くモチベーションが下がるのではないかと言う事。

    私がまだ今よりももっと目の端っこでフィギュアを見ていた頃、トップ選手の面々に大きな差は無くともその中での順位はその時々で勝ったり負けたりしていたように思う。
    努力を重ねれば勝てるかもと思える場合と、何をどうしても勝てないと思わされる場合とではここぞと言う時踏ん張れるかどうか変わってくるだろう。
    トップ選手を見上げている後進の選手達にも、その気配は伝わってしまうのではないかと思う。
    今回の男子選手達のそこはかとない元気の無さに、何となくそんな事を感じた。

    それから高橋大輔の試合前のドキュメンタリーや試合後のインタビューなんかを見ていて、時折ハッとさせられた。
    「何を豊かにしておけば自分が自分らしくいられるのか分かった」
    何、この、悩める全人類に対する福音みたいなの。もう本当何なの。
    いや、あのおこがましいの承知ですが、なんか負けたみたいな悔しさも感じてしまって。くそー、私も私なりに一生懸命生きてきたのにーみたいな。まだ分かりきってないーみたいな。
    いや分かってるんです。彼のような人と自分を比べる事が間違ってるんですけど。
    やっぱりこの方の感覚と言うのは凄く鋭敏で、それはスケートに対してだけではなくて、恐らくそれを言語として変換するのが今まで苦手だっただけで、自らの体験からありとあらゆる物をご自身の中に取り込まれているんだなあと、改めて思った。

    後、「やっぱり結果じゃないんだなって」とか。
    これがまたね。ふらふら生きてきた人間だったら何言うてんの?って言うやつですけど。
    全部自力で取れるもの取ってきた人間が言うっていうこの説得力がすごすぎて、はぁ〜と言うしかないやつです。

    恐らく無自覚にこの方は多くの人に「良きもの」を振りまく事が出来るんですよね。
    なんかそれは単純に頑張ってる姿が美しいとか言うシンプルな事だけではなくて、何かちょっと「見える」と言うか。
    うーん、私が勝手に彼を通して見ているだけなのかもしれないけれど、何かの理(ことわり)みたいなものを感じる。
    でも多くの人が無意識に彼に惹きつけられると言う事の一端に、そう言う真理?真実?普段見えないものの何かを感じるから、つい見てしまうのではないかしら。
    などと、一年の最後にたわ言を言っております。

    恙無く(も無かったけど、個人的に(笑))、とりあえず無事2018年が終わります。
    来年も皆様に、そして私にも良い年になりますように。


    夢の途中

    • 2018.12.25 Tuesday
    • 14:08
    昨日までの全日本フィギュア、今回はいつもよりも清々しく拝見した。

    女子シングルは、やっぱり女の子は強いな!と思わされた。トップ選手の誰もが自分の勝利を信じている様な気概が感じられ、頼もしい事この上ない。
    男子は何となくずば抜けてる宇野選手は別格として、ちょっと元気が無いと言うか優しげな感じで、高橋大輔と言う斜めからの刺客に対して負けまいと言う闘志を感じたのは友野選手だけだった様に感じた。
    私は坂本花織ちゃんの演技が好きなので、今回の優勝はとても嬉しかった。彼女のスケールの大きさは見ていてとても気持ちが良い。
    特にフリーの演技はいつも以上に流れが美しく、見終わった後胸の中の些末な物事がスーッと消えていく様な清々しさがあった。
    本当に優勝おめでとうございます。

    そして、もう、なんかなんだろうか。
    言わずもがなの彼、高橋大輔。
    私はやはり浅はかなのだな、と彼のこの全日本でのショートとフリーを見て改めて思った。
    彼自身、日本代表として長年戦い続け様々なものを手にして、また失って、また違うものを手にして。戦い続けた者だけに許されるボーナスステージの様な、とにかくご本人の納得いくようになれば、と思っていた。
    でも心のどこかでショートもだけれど、特にあのPale Green Ghostの完成形を見てみたい、出来れば皆が見ている全日本でと言う下心のようなものを勝手に持っていた。
    自分がやるんでもないのに失礼な話で申し訳無いのだけれども、彼が最上級のアスリートであるのと同時に極上のアーティストでもあるので、その浅ましい願望をどうしても捨てきれなかった。

    フリーの前の6分間練習で綺麗な4Tを見て、思わず息子の手を握ってしまった。そして急に緊張して涙ぐんでしまって、お前が緊張してどうするねんと思ったりして。
    演技後半ジャンプのミスが続いてしまった時、少し音楽から振り落とされる様な感覚になって少し動揺したのだけれど、そこからのコレオの所でもう一回音楽をグッと引き寄せた感じを受けて、改めて高橋大輔と言う選手の底力を見た様に思う。
    でも最後のポーズのヨロッと来た所で、つい新喜劇的なズッコケをしてしまったけれども(笑)。

    4年のブランクがあり、実際準備出来たのは1年足らず。そのポテンシャルがそもそも高いから、準備期間が短くその上怪我の調整が必要な中、本当に目標の全日本最終グループに残る事が出来る。
    その事自体がまず奇跡なんだよな。なのについ彼が今シーズン余りに楽しそうに嬉しそうに滑っているから、そしてその動きがあんまり美しいからもっと見せて欲しいと思ってしまう。
    高橋大輔のフリーを見ながら彼の戦い方の正攻法、あまりの正攻法ぶりに再度感嘆し、そしてそのリアリズムを如実に感じた。
    そしてそれは結果的に完璧な演技を見せてもらうよりも、大切な事だったように思った。
    いやもちろん完璧な演技も見たいけれどね。うん。

    全く凄い人だ。正直なところ、この全日本で見せてくれたパフォーマンスに対しては、この言葉しか出ない。
    本当に本当に凄い人だ。
    代表を辞退する事も、と言うより今シーズンの目標からすれば端からそこは考えておられなかったのかもしれないが、その会見も嘘が無い。
    虚飾が無い、と言うことはとても強い事だと思う。
    引退はしないと明言してくれたので、今回はどうでしょう、ショートもフリーも持ち越して頂けないでしょうかね。
    まだ3回しか人目に触れて居ないのだし、あのジョン・グラントの楽曲ともうちょっとガッチリ組み合った高橋大輔を見たいのですけど。
    あ、これも浅ましい願望ですね…すみません。

    あとインタビューなんかを見てて思ったのは、宇野選手に対しての質問や評価にもう羽生選手も高橋大輔も必要ないのでは?と。
    彼はもう名実ともに日本トップの選手であるのだし、世界での実績も申し分無い。羽生選手との力量も互角と言って差し支えないと思う。ご本人がそう思っていない様な発言をされていたけれど、周囲は条件から判断すべきではないだろうか。
    また彼が高橋大輔を幼い頃から憧れているのは皆の知るところだけれど、だからと言って高橋大輔の演技にダイレクトに影響されているとは私はあまり感じない。
    むしろ田中刑事選手の良い意味でねちっこい感じのステップなんかは、高橋大輔の匂いが仄かに感じられるし(まあ勿論直々に薫陶を受けていらっしゃるせいもあるだろうけど)、音楽に対する身の任せ方は友野選手に似た系統を感じる。
    個人的には宇野選手の魅力の一端として、表現しない所での表現力があると思う。なんか禅問答みたいになっちゃったけれども、要するに匂い的なものというか。
    今回の全日本は直前に捻挫と言う事で痛みの中、めちゃくちゃかっこよかったですね。肝の座ったと言うか、王者として素晴らしい戦い方だったなあと思いました。宇野選手も優勝おめでとうございます。

    しかし、若者達の中で頑張る高橋大輔を見ていて、なんちゅーかちょっとだけ、やっぱずるいなと思った(笑)。
    いや、その道程はこの上ない程、愚直と言っていい程に正当な道のりでたどり着いた全日本なんだけど、やっぱりその佇まいだけでスターなんだもん(笑)。

    いつか彼が本当にスッキリしたと思える演技が出来ますように、そして願わくばその演技を直接見られますように。


    あとがき・のようなもの

    • 2018.11.28 Wednesday
    • 20:52
    思ったよりも長くなってしまって、自分でもびっくりでした。
    まさか全5章に渡るとは(笑)。
    妄想が激しくて、もし全部お読み頂けた奇特な方がいらっしゃいましたら、本当にありがとうございます。
    でもまあ私は楽しかったです。

    そもそもの始まりは高橋大輔氏とランビエール氏のコラボ、あのAnthemを見た事でした。
    同時に同じ曲を歌うのでも、演奏するのでも、また滑るのでもそうだと思うのですが、両者の違いがくっきり際立つ場合と非常に似通う場合があると思うのですが、個人的に素晴らしいと思うのはそのコラボレーションに置いて両者が溶け合いながらもそれぞれの本来の素晴らしさを失わない場合ではないかと思います。

    私はあのAnthemを見た時、なんとも言えない心地よさと言うか、とても似ていてでもやっぱり違う、その違いがズレではなくて綺麗な和音の様な差を感じました。そしてそれは何となく仲の良い兄弟みたいだなと思ったのです。
    発揮される個性は違っても同じ血が流れている様な。
    そしたら、あれですね、多分高橋氏の衣装が初期月光の王子様風味だったからでしょうね、なんか王子の兄弟って言うのが出てきてしまいました。

    お読み頂いた奇特な方の中には、既にお気付きの方もいらっしゃるとは思いますが、あの話は骨となるストーリーは自作ですけれども、あちらこちらのエピソードは古今東西の神話や古典から引っ張り出したものです。
    生死の泉はゼウスの妻ヘラが毎春に水浴びして前年年取った分を洗い流すという「春の泉」からですし、死せる国に姫が入国する際の術返しは古事記のイザナギとイザナミの黄泉の国のエピソードから、また黄泉の国を与えられた月読命は天照と大国主に挟まれた神様だったかと記憶しています。
    死せる者の国の女王は、私の中でダースベイダー+ファムファタールなイメージで出来上がってしまいました。女王の髪を黒褐色としたのは、メリル・デイヴィスさんを念頭に置いたせいです。
    高橋氏の好きなスケーターだからと言うのもありましたが、LOTFで見せて頂いた色気はファムファタールと呼ぶのに十分かと思いまして、頭の中で悪く美しく踊って頂きました。

    あとは何とは無しにバレエの進行を軽く意識してみたりはしましたが、そちらへの造詣は全く深くありませんので、見当違いな所もあるかもしれません。悪しからず。

    言葉を使わないフィギュアスケートにおいて、見ている側に正確にその場を状況を伝えるのは難しい事かと素人ながらに思います。
    でも予め決められた動きを取り入れれば、見ている側にも大まかには伝わるのではと考えています。
    例えば対象者にまっすぐ近づいたら好意の表れとか、左から回り込んだら敬意を、右からなら友愛とか。
    背後から近づくのは敵意の表れとかですね、大体の相関図は分かってもらえるのでは…妄想果てしなくてすみません。

    きっかけはAnthemでしたが、多分氷艶を見なければここまで踏み込んで考えなかったと思います。
    まああの私が考えたかどうかなど塵に同じなんですけども、私が、ど素人の私が考え得るのですから、そう言う構想を抱いているプロフェッショナルも少なからずいらっしゃるのではと思っています。

    正直今シーズンが始まる前位から、体調を崩してしまったので、中々応援の波に乗れないでおりました。つい手慰みに妄想を垂れ流してしまいましたが、最近だいぶ回復してきたので、全日本は正座して応援しようと思います。テレビ前でごめんですが。
    時をかければかけるほど、彼と音楽が隙間なく密着していく様子を私は初めてリアルタイムで見ています。
    そうしてやっと、以前からずっと応援してきたファンの方々の気持ちが、僅かながら理解出来たような気がします。
    全日本が最後なんてもったいないオバケが出ますよ…。
    こうなったら引退してからも毎年2プロ作ったらどうでしょうか、絶対見に行くので!なんちて。

    四季の国・最終章

    • 2018.11.24 Saturday
    • 01:27

    冬の終わりが近づいておりました。
    秋の王妃は王家の庭で春であったはずの一角を見つめ、ため息をつきました。
    春告の王子が亡くなった日から、王家の庭の春の一角が、地はひび割れ赤く乾き、木々は立ち枯れて見る影も無くなってしまったのです。その日以来ずっと、王家の庭から春が消えたままなのです。
    そこへ王妃の姿が見えないので、心配して探しに来た冬の王、夏の王子そしてクロエがやって来ました。クロエはすんなりと薔薇のアーチを潜ります。

    あの日春告の王子が刺されてから気を失ってしまったクロエは、目を覚ましてから事の全てを知らされ一時は食事も喉を通らない程に衰弱しました。
    哀しみに暮れたクロエはこの喪失を分かち合えるものは、共に育った夏の王子以外思い浮かびませんでした。
    そして久しぶりに城を訪ねた時、王家の庭の中に冬の王、秋の王妃、夏の王子を認めました。秋の王妃は泣き崩れておりました。心配になったクロエは思わず庭へと駆け寄って、王妃を慰めました。王妃は朽ち果てた春の一角を見て、泣いていたのです。そしてその時誰もがすぐには気がつきませんでした。クロエが薔薇のアーチに弾かれる事なく、王家の庭へと入る事が出来ていた事に。
    それが意味することを皆分かっていました。そしてその場で夏の王子はクロエに求婚したのです。

    秋が過ぎ冬が来て、本来ならば春告の時期がすぐそこまで来ていました。
    しかし春告の王子はもうおりません。
    クロエが薔薇のアーチに受け入れられた時、王家の人々も国の民もクロエが“春告の妃”になるのだと誰もが思っていました。しかしクロエにはいつまで経っても体のどこにも紋章は現れなかったのです。
    王家の庭で誰もが口に出さずとも、春の到来をどうするものか案じておりました。
    するとアーチの外側にアルフレッドが来ておりました。
    アルフレッドは王家の人々に向かい、皆様案ずる事はありません、春は必ず告げられます、と言いました。
    しかし今までとは少し違う形で行われるかもしれません、とも言いました。
    そして冬の王に向かい、そろそろ私も城を去ります、と言うのです。
    王が訳を尋ねると、私は実は金の雄鹿です、10年前本物のアルフレッドは亡くなっており、私が体を借りておりました、と告白しました。雄鹿は泉の出る年に備え、雄鹿を傷つけた冬の王に災いが及ばぬようにと側に仕えたつもりだったが、力及ばず申し訳ないとも言いました。
    冬の王はアルフレッドとまた金の雄鹿の長年の献身に感謝しました。
    そして雄鹿は一礼するとアルフレッドの姿から金の雄鹿に姿に戻り、風のような素早さで軽やかに駆けていきました。

    そして金の雄鹿が去ってから数日、夏の王子が慌てて王と王妃、それからクロエを王家の庭へと呼びました。
    皆が急いで庭へ駆けつけると、あの乾いた春の地に花の蕾が一つありました。それはあの春告の王子の背中に刻まれた「名も無き花の蕾」にそっくりでした。
    皆が目を見開いて蕾を見つめていると、ゆっくりとその蕾が開いていきます。そして同時に枯れた春の一角が、緑の若草に覆われていきました。
    すると城の者が王家の人々を呼ぶ声がします。聞くと雪に覆われた大地のあちこちでも、あの「名も無き花の蕾」が地面から顔を出していると言うのです。
    そしてそれは少しずつ雪を溶かし、黒々とした地面が見えたかと思うと瞬く間に若草の絨毯が広がっていきました。
    王家の人々も国の民も皆思わず顔を綻ばせました。
    そしてその時、花から花へと飛ぶ様に舞う春告の王子の姿を確かに皆目にしました。春告の王子は確かに春を告げに来たのです。
    そして国の隅々まで春を告げ終わると、冬の王、秋の王妃、夏の王子そしてクロエの周りをくるりと舞って、優しく微笑み、そして消えて行きました。

    その後冬の王は全ての咎を一人で受けて亡くなった春告の王子を思い、そもそも季節を齎す力が災いの源であったとして、自らの季節を齎す力を人より以前からあったものに託す事にしました。
    秋の王妃と夏の王子もまた同じ気持ちでした。
    冬の王は風に、秋の王妃は木々に、夏の王子は太陽に、それぞれ力を託し、風と木々と太陽は役目を果たす事を約束してくれました。
    今となってはなぜ季節が齎されるのか誰もが気にも止めません。花が綻び始めたら春を感じ、日差しの強さで夏を思い、落ち葉を踏んで秋を聞き、風の冷たさで冬を知るのです。
    季節の王家もその後、幾世代にも渡り栄えますが、今は統治者として政を行います。季節を齎す力を返して以降、王家の庭は一度に全ての季節を備える力を失って、誰でも入れるようになり、今は美しい庭園として皆から愛されております。王冠に掲げられた雫を象ったダイヤの由来についても、今は詳しく知る者もありません。
    しかし毎年厳しい冬の終わりを告げるあの名も無き花はいつしか「クロッカス」と呼ばれる様になり、今なお人々から親しまれております。
    そして城の庭園に咲くクロッカスだけは他に咲く色とりどりのクロッカスとは違い、あの姫君の髪の色と同じ黒褐色の花を咲かせます。生きて結ばれることは叶わない二人でしたが、春を告げる花としてこれからも永遠に共に咲き続けるのです。(了)


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